ミニマリズムとは? 消費社会を見直す生き方

皆さんは「ミニマリズム(minimalism)」という言葉を聞いたことがありますか?この記事ではミニマリズムとは何かということを、国内外で学んだことを基に話したいと思います。

ミニマリズムやミニマリスト(ミニマリズム実践者)という言葉に入っている「minimal(ミニマル)」には、「最低限の」という意味があります。とはいえ、ミニマリズムとはただ単に最低限度の持ち物だけを持つということなのでしょうか?

近年見られる多くのミニマリストは、ミニマリズムとは本当に自分の人生を充実させてくれるものだけを見極め、その邪魔になるものをできるだけ持たないようにするという生き方であることだと、考えます。ミニマリズムは、何をどれだけ手放すかに固執するのではなく、何を残すかをしっかりと考えることだとも言われます。

ミニマリズムは手に取れる物質だけでなく、何かの会員であることや、人間関係、デジタル商品などを含めた目に見えないものにも適用できます。

断捨離との違いは?

ミニマリズムと同時に、日本では「断捨離(だんしゃり)」という言葉も流行っています。生活全般に関わるミニマリズムに対し、断捨離は字のごとく、物を断ち、捨てること自体により重心を置いている考え方であると言えます。

ミニマリズムの成り立ち

ミニマリズムという言葉自体は現代芸術のムーブメントとして1950年代頃に、フランク・ステラやカール・アンドレにより抽象的芸術を指す言葉として使われたのがはじめとされています。その後、ミニマリズムは「より少なく」を選択することが可能な、一部の者だけの生き方として、ある種の特権のように世間に広まっていくようになりました。

近年のミニマリズムブーム

近年の著名なミニマリストには毎日同じ服を来ていたことで有名なスティーブ・ジョブズや、オンラインでのミニマリズムムーブメントのサイト「theminimalists」を創設したJoshua Fields Millburnや Ryan Nicodemusがいます。最近ではYouTubeや、ポッドキャスト、各種ソーシャルメディアで、ミニマリズムの生き方を発信している人が日本国内外に多くいます。

また、ストリーミングサービス大手のNetflixでは、近藤麻理恵さんの「KonMari〜人生がときめく片付けの魔法〜」(原題:Tidying Up With Marie Kondo)が世界的に流行っていることから断捨離やミニマリズムはその勢いを増しています。

なぜ今ミニマリズムが注目されるのか?

なぜ今ミニマリズムが注目されているのでしょうか?考えられる大きな理由の一つとしては、これまでの企業が広告を出し、多くを売り、買わせることが正義である大量生産大量消費社会があります。そんな社会へ疑問を持った人たちによる反動としての、ミニマリズムが誕生したと考えられます。

日本国内で見れば、戦前後からの過度な「もったいない意識」による不必要な物の溜め込みを見直す流れとも言えます。消費社会が与える環境へ影響の懸念も一部であると言えるでしょう。日本には古くから無駄な殺生をしない生き方や、質素倹約的な考え方も存在してきました。

ミニマリズムは単にこれまでの流れに対する反動や、一時的な流行りではなく、ヒトが地球で生きていく上で大切な心得が今一度見直され、人の消費行動が次のレベルへ、そして不可逆的に、移り変わろうとしている過程だと言えるのかもしれません。

注意したい商業的なミニマリズム

近年のミニマリズムに目をつけた企業は、その流行りを利用し、「少なく、質が良いものを。」を謳い高額な商品を販売しはじめました。衣服の場合は色味の落ち着いた、ロゴや装飾がないもの、家具の場合は白を基調にしたシンプルでモダン家具などが例にあげられます。本来、少ないものを持ち、人生を充実させるつもりが、こういった商品の流行りを追いかけるためにどんどん購入し、本末転倒になることは避けるべきではないか、と個人的には思います。

ミニマリズムの今後

次にメディア上で予想されるのは、この反消費運動とも言えるミニマリズムに、反対する動きではないかと思われます。「若者の車離れ」と世間に呼ばれ、ただでさえ購買欲が少ないとされる世代が主体のこのムーブメントに対し、一部の人は問題だと考えるかもしれません。ですが、まず皆が理解しておくべきは、ミニマリズム=高価な物やブランド品を持たない、ということではないということです。ミニマリズムの生き方を突き詰めた結果、高級車を持つ人も中にはいるでしょう。また、人が何を欲するかというのは、最後には人それぞれであるということです。

高級車や、大きな家を買い、ブランド品に身を包むことだけが人生の幸せではないということ。また逆に、それらを買うことが人生の充実だと心の底から感じる人もいるということ。その両方の意見を理解し、どちらが優れていたり、劣っていたりするものではない、と知ることこそが本当に大切なのではないでしょうか?その上でミニマリズムは自分が本当に好きなものを見つけるための良い手段であると僕は考えます。

ミニマリズム関連書籍

ミニマリストYouTuberのしぶさんによる書籍「手ぶらで生きる。」

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